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定期借地権の事業用が丸わかり!期間・賃料・一時金を10項目で整理

事業用定期借地権は、店舗やオフィス向けに土地を長期賃借し、満了で終了する制度です。

本記事は、期間の決め方、地代・一時金の考え方、必要書類と手順、税務の扱い、リスク対策までを10項目でやさしく整理します。初めてでも根拠資料をそろえ、迷わず契約条件を設計できるようになります。

 

事業用定期借地権の基本

事業用定期借地権は、店舗・オフィス・倉庫・物流拠点など「非住宅」のために土地を長期に借り、期間満了で契約が終了するタイプの借地権です。

更新を前提とする普通借地権と違い、原則として法定更新がなく、出口(満了・明渡し)があらかじめ決まっているのが特徴です。

貸主(地主)は将来の土地活用計画を立てやすく、借主(テナント企業)は土地購入より初期資金を抑えながら、計画期間内での出店・移転・拡張を実現しやすくなります。

 

実務では、用途地域や建ぺい率=敷地面積に対する建築面積の割合、容積率=敷地面積に対する延床面積の割合、敷地の形状や進入路、駐車台数、看板の可否など、事業の採算に直結する条件を契約書と覚書に具体的な数値で落とし込むことが大切です。

売買・賃貸・相続が絡む場合は、名義変更の承諾・一時金の精算・担保設定の可否なども同時に整理します。

金額は制度で自動決定されず、地代(円/月)・保証金(円)・権利金(円)・承諾料(円)といった項目を、根拠資料と当事者合意で決めます。

 

【重要ポイント】

  • 非住宅限定・満了で終了(原則更新なし)という出口の明確さ
  • 地代・一時金は合意で決定→根拠(公的価格・収益計画)の整備が鍵
  • 用途・面積・原状回復・看板等を具体的数値で契約に明記

 

項目 内容
当事者 貸主(地主)/借主(テナント企業)
目的 非住宅(店舗・事務所・倉庫・工場・ホテル等の事業用途)
期間・更新 長期設定・原則更新なし(満了で終了)
終了時 原状回復・明渡しの範囲と期限を契約で明確化

 

事業用定期の意味と使いどころ

事業用定期借地権は「土地は借りて、建物は自社で建てて使う」戦略に向きます。土地購入に比べて初期投資を抑えやすく(自己資金や借入を別の設備投資へ回しやすい)、出店スピードや立地の入れ替えも柔軟です。

一方で、期間満了で原則終了するため、投資回収・減価償却・撤退費用(原状回復工事費など)までを期間内に収める設計が前提です。

 

例えばロードサイド店舗(敷地1,500㎡、建物400㎡、駐車台数20台)なら、賃料(円/月)と売上計画(円/月)、人件費・光熱費・広告費(円/月)を置いた月次損益と、初期投資(建物・内装・看板等、円)を置いた回収年数の双方で検討します。

物流拠点や工場では、搬入経路・トラックバース数・24時間稼働の可否、騒音・振動・臭気の規制との適合を事前に確認します。

ホテル・物販複合など観光・商業用途では、シーズン変動・平均客室単価・稼働率(%)などのKPIと、契約期間の整合が重要です。

 

【手順・ステップ】

  1. 事業計画の確定(売上・コスト・投資額・回収年数)→用地要件に落とし込み
  2. 候補地の法規チェック(用途地域・建ぺい率・容積率・接道)と動線設計
  3. 賃料・一時金の目安作成→社内稟議→相手方と条件協議
  4. 終了時の原状回復範囲・期限・保証金処理を契約で固定

 

使える用途と使えない用途

この制度は「非住宅」が前提です。使える用途の代表例は、物販・飲食・サービス店舗、オフィス、クリニック(診療所)、ホテル・宿泊施設、工場・倉庫・物流センター、コインパーキング、商業・業務複合などです。

使えない用途の典型は、居住のための専用住宅や共同住宅(マンション)。居住を含む場合は、制度の前提と矛盾しやすいため、契約形態の再検討が必要です。

 

また、同じ非住宅でも、用途地域・地区計画・条例により営業可能時間、騒音・振動規制、看板の表示、駐車台数、建築高さが制限されることがあります。

たとえば準工業地域の2000㎡の敷地で工場を計画する場合、建ぺい率・容積率の制限、用途地域の許容用途、近隣住民への説明、トラックの出入口の位置など、実務上の条件を満たせるか事前に確認します。

太陽光や大型看板、スポーツ施設など特殊用途は、占用許可・工作物確認・届出の有無を合わせて点検します。

 

【重要ポイント】

  • 非住宅が大前提。住宅用途は基本不可
  • 用途地域・条例で営業・看板・駐車台数等が制限され得る
  • 特殊用途は別途許認可や届出の可否を事前確認

 

区分 例・確認事項
使える用途 店舗・事務所・ホテル・倉庫・工場・駐車場等(各規制との整合を要確認)
使えない用途 専用住宅・共同住宅(居住が主目的)
要注意用途 医療・福祉・興行・風致地区内施設など→個別の許認可・条例の確認

 

普通借地とのちがい早見

普通借地権は更新を前提とし、期間満了後も条件次第で法定更新が成立し得ます。これに対し、事業用定期借地権は満了で終了が原則で、再契約は当事者が新たに合意した場合に限られます。

用途面でも、普通借地は住宅や事業の双方で用いられますが、事業用定期は非住宅に限定されます。

 

金銭面の典型論点も異なり、普通借地では更新料や地代改定の扱いが中心、事業用定期では賃料(円/月)の水準、保証金(円)の額と償却条件、原状回復費(円)の想定、看板・駐車場等の付帯条件が焦点化します。

出口の違いはキャッシュフロー設計に直結し、事業用定期では契約期間内に投資回収を完了させる前提で、撤退費と明渡し期限を契約に明記します。

 

観点 普通借地権 事業用定期借地権
更新 更新前提・法定更新の可能性あり 満了で終了(原則更新なし)
用途 住宅・事業いずれも可 非住宅に限定
金銭論点 更新料・地代改定が中心 賃料・保証金・原状回復・付帯条件が中心
出口設計 継続利用の前提で調整 期間内回収→原状回復→明渡しを明確化

 

【重要ポイント】

  • 「更新前提」か「満了終了」かで資金計画が大きく変わる
  • 事業用定期は非住宅限定のため、用途違反は契約違反になり得る
  • 撤退費(原状回復)と明渡し期限を契約で数値化

 

契約で決める主な項目

契約の要は「期間・用途・お金・退出条件」を数値で固定することです。期間は◯年、延長・再契約の有無、通知期限。用途は具体の業態、営業時間、看板・駐車台数、騒音・振動の管理。

お金は賃料(円/月)・支払日・改定基準、保証金(円)・敷金(円)・権利金(円)の区分と返還/償却の条件、承諾料(名義変更・増改築・用途変更等、円)の要否。

 

退出条件は原状回復の範囲(外構・看板・地中障害・舗装の撤去など)と期限(◯日以内)、遅延時の違約金、明渡し立会いの方法。

さらに、担保設定・転貸・サインプラン・広告表示、土壌汚染や地中埋設物の扱い、天災・不可抗力・公的規制による中途解約条項、火災保険・施設賠償責任保険の付保、賃料不払時の是正手順(催告→解除)も整理します。

売買や相続が絡むときは、名義変更承諾・名義書換料の要否、精算日、負担者を明確化します。

 

【手順・ステップ】

  1. 条項ドラフト作成→期間・用途・賃料・保証金・原状回復を数値化
  2. 承諾が必要な行為(名義変更・増改築・用途変更・転貸)と費用の整理
  3. 中途解約・不可抗力・損害賠償・保険・紛争解決条項を整備
  4. 合意書・図面・工程表・サイン計画を添付し、期日管理台帳を作成

 

条項 記載例・確認事項
期間・用途 ◯年・非住宅(業態を特定)・営業時間・看板・駐車台数
賃料・一時金 賃料◯円/月・支払日・改定基準、保証金◯円・敷金◯円・権利金◯円
承諾・禁止 名義変更・増改築・用途変更・転貸の可否と承諾料の取扱い
退出条件 原状回復の範囲・期限・違約金・明渡立会い・写真記録の保存

 

抜け漏れ防止のコツ
  • 数値化できる項目は全て数値化(㎡・台・dB・時刻・円)
  • 終了時コスト(原状回復・解体)と保証金の相殺条件を明記
  • 不可抗力・規制変更条項で想定外の停止に備える

 

期間・更新・用途をまとめた制度

事業用定期借地権は、期間・更新・用途の三点を同じテーブル上で管理すると理解が早くなります。期間は長期でも「満了で終了」が基本で、再契約は当事者の合意が前提です。

更新(継続)の考え方は、普通借地権のような法定更新と異なり、自動継続は想定されません。

 

用途は非住宅が条件で、店舗・オフィス・倉庫等の事業利用を前提に、用途地域や建築規制(建ぺい率=敷地面積に対する建築面積の割合、容積率=敷地面積に対する延床面積の割合)と整合させます。

戸建て・マンションの居住用途とは判断軸が異なるため、契約書・覚書に「期間の上限下限」「更新の有無」「非住宅の具体的業態」「終了時の原状回復」を数値と期限で落とし込むことが要点です。

 

たとえばロードサイド店舗(敷地1,500㎡)なら、賃料(円/月)・駐車台数(台)・営業時間(時刻)・看板サイズ(㎡)・引渡期日(◯日以内)を並べます。

満了前後の空白期間や解体工期を見込んだ工程表も、支出の平準化に有効です。

 

観点 事業用定期借地権 確認ポイント
期間 長期設定・満了で終了 上限下限・通知期限・再契約可否
更新 法定更新なし 再契約の条件と手順を明記
用途 非住宅のみ 用途地域・建築規制との適合

 

期間の目安と上限下限

期間は制度上の枠(目安)を踏まえ、事業計画と整合させて設定します。一般定期借地権は長期(目安として50年以上)で更新を予定しない類型、事業用定期借地権は非住宅を前提に10年以上50年未満の範囲で期間設定するのが基本的な考え方です。

建物譲渡特約付借地権は30年以上で、満了時に建物を地主へ譲渡する仕組みが前提です。

 

どの類型でも、初回期間の長さは「投資回収年数+撤退コスト(原状回復等)+予備期間」を満たすことが重要で、物流・工場は償却年数、ホテル・商業は売上の季節変動と改装サイクルを加味して判断します。

期間の上限下限や再契約・再賃貸の可否、通知期限(例:満了◯か月前まで)を覚書で固定し、賃料改定の検討時期(例:◯年ごと)も合わせて定義すると運用が安定します。

 

【重要ポイント】

  • 事業用定期は「10年以上50年未満」を目安に非住宅で設定
  • 投資回収・改装・撤退費用を含んだ期間設計が必須
  • 再契約の可否・通知期限・改定時期を書面で明確化

 

類型 期間の目安 終了時の基本
一般定期 長期(目安50年以上) 満了で終了(更新なし)
事業用定期 10年以上50年未満(非住宅) 満了で終了(更新なし)
建物譲渡特約付 30年以上 満了時に建物を譲渡

 

法定更新なしの要点

事業用定期借地権は、普通借地権のような「法定更新」の考え方を取りません。満了時は原則として契約が終了し、継続利用には当事者間で新たに再契約を結ぶ必要があります。

したがって、満了間際の条件交渉では「再契約の要否」「再契約時の賃料・一時金」「工事や引越しを伴う休業リスク」「次期テナント決定までの空白期間」の四点を早期に可視化します。

 

更新料のような一時金は、契約で定めがない限り自動的に発生するものではないため、必要な場合は名目・金額・支払時期を明記します。

さらに、満了日の◯か月前までに協議開始、◯日前までに合意、合意できない場合の撤去・明渡し工程(例:解体◯日、舗装復旧◯日)を工程表で固め、保証金との精算条件(相殺の可否、残債充当の順序)を合わせて定めると紛争予防に有効です。

 

【手順・ステップ】

  1. 満了◯か月前に社内稟議→再契約の要否と条件案を作成
  2. 相手方へ提案(賃料・一時金・工期)→合意/不調の分岐を明記
  3. 不調時は撤去・明渡し工程と保証金精算を確定
  4. 最終合意は覚書化し、期日・違約金・紛争解決条項を明記

 

非住宅の条件と確認事項

事業用定期借地権は「非住宅」が前提です。したがって、計画用途が居住を主目的としないことを契約上明確にし、行政手続・建築規制・近隣環境と整合させます。

チェックは三層で行うと効率的です。第一に都市計画の整合(用途地域・地区計画・高度地区・風致地区等)と建築規制(建ぺい率・容積率・高さ制限・駐車台数・接道条件)。

 

第二に営業上の規制(騒音・振動・臭気の基準、営業時間、屋外広告物の制限、危険物・医療・福祉等の個別許認可)。第三に敷地条件(地中埋設物・地耐力・上下水・電力容量・トラック動線・歩車分離)。

マンションや戸建てのように管理規約・自治会ルールが影響する場面は少ない一方で、工場・倉庫・店舗では配送導線や深夜稼働可否が主要論点になります。

 

区分 主な確認事項 資料例
都市計画・建築 用途地域・建ぺい率・容積率・高さ・接道 都市計画証明・建築計画概要書・公図・測量図
営業規制 騒音・振動・臭気・屋外広告・営業時間 各条例の基準表・広告許可のガイド・社内マニュアル
敷地条件 地中埋設物・地耐力・上下水・電力・動線 地盤調査報告書・設備容量一覧・配置図

 

【重要ポイント】

  • 非住宅が前提→居住を主目的にしないことを契約に明記
  • 都市計画・営業規制・敷地条件の三層チェックを徹底
  • 看板・駐車・営業時間は近隣と条例の両面で整合

 

終了時の原状回復の考え

満了時は原則終了のため、原状回復の範囲と期限を具体化しておくことが肝心です。基本は「土地を明渡せる状態に戻す」ことで、建物本体・付帯設備・看板・外構・舗装・地中基礎・杭・配管の撤去や、地表の整地・仮囲い撤去・ごみ撤去等を含みます。

工場・倉庫など用途によっては、油分・化学物質等の漏出確認や、必要に応じた土壌調査・是正工事の有無を事前に取り決めます。

 

費用の概算は、建物延床面積(㎡)×解体単価(円/㎡)+外構撤去(円)+産廃処分費(円)+整地費(円)という考え方で見積り、保証金との相殺条件(相殺順序・残額返還の期日)や遅延時の違約金(◯円/日)を契約で固定します。

明渡しの実務は、工期表(解体◯日・整地◯日)・近隣配慮(騒音・粉じん計画)・立会い検査(写真記録)を先に決めると、工程のブレを抑えられます。

 

【手順・ステップ】

  1. 撤去対象の特定(建物・設備・看板・外構・地中物)と写真台帳の作成
  2. 解体・処分・整地の見積取得→保証金との相殺条件を合意
  3. 土壌・騒音・粉じん等の対策計画を作成し、近隣周知を実施
  4. 立会い検査→是正箇所の是正→鍵返還→領収・記録の保存

 

原状回復で揉めないコツ
  • 撤去対象物のリスト化と写真台帳で齟齬を防止
  • 保証金の相殺ルールと返還期日を明記
  • 工期・騒音・粉じんの管理計画を早期に共有

 

書類準備から契約・引渡しまでの手順

事業用定期借地権は、期間満了で終了(原則更新なし)という“出口の固定”が前提です。そのため、準備→条件設計→根拠づけ→契約・引渡しという流れを、最初から工程表と台帳で可視化して進めると失敗が減ります。

準備段階では、会社の基礎情報(登記事項証明書・印鑑証明書・直近決算書等)と、用地・建築の前提資料(都市計画・建ぺい率=敷地面積に対する建築面積の割合・容積率=敷地面積に対する延床面積の割合・配置図・地盤調査など)を同時に集めます。

 

条件設計では、期間(年)・賃料(円/月)・保証金(円)・権利金(円)・承諾料(円)・原状回復の範囲と期限を数値で置き、社内稟議の前に“再契約の要否・撤退費の見込み・明渡し工程”まで含めて試算します。

根拠づけは、同一時点の公的価格(例:路線価の年度、公示地価の公表日、基準地価の調査年)と収益試算を束ね、相見積で裏づけます。

契約・引渡しでは、前提条件(建築確認済証の取得、各種許認可、インフラ容量)を「停止条件」または「解除条件」で明記し、期日・支払・引渡し確認書・写真台帳まで含めて記録化します。

 

【重要ポイント】

  • 工程表と台帳で「いつ・誰が・何を」可視化
  • 金額は必ず根拠と同時点(年度・公表日)を併記
  • 退出(原状回復・明渡し)を先に数値化して逆算

 

事前準備と必要書類の一覧

事前準備のコアは、①当事者確認、②敷地・法規、③建築・設備、④資金・保険の四層に分けることです。

借主(テナント)は、会社の履歴事項全部証明書・印鑑証明書・代表者本人確認書類・直近3期の決算書・事業計画(売上・投資額・回収年数)を揃えます。

 

敷地・法規は、都市計画図・用途地域証明・建ぺい率/容積率・高度/風致等の制限、公図・地積測量図・境界確認書、地盤調査報告、インフラ容量(電力kVA・上下水・ガス)。

建築・設備は、配置図・平面図・構造概要・駐車計画・サイン(看板)計画、建築確認前の事前協議メモ。

資金・保険は、資金計画表、火災保険・施設賠償責任保険の見積、原状回復の概算見積(解体単価円/㎡、産廃処分、整地費)。

 

地主側は、登記事項証明書(所有者・地目・地積)、固定資産税納税通知書(年度)、境界標・越境の状況、既存インフラの容量と負担区分などを整理します。宅建業者が媒介する場合は、重要事項説明書や物件状況確認書の準備も並行します。

これらを物件台帳に紐づけ、ファイル名は「YYYYMMDD_書類名_版数」で統一すると後工程が安定します。

 

【手順・ステップ】

  1. 物件台帳の作成(所在地・地積・用途地域・担当)
  2. 当事者・法規・建築・資金・保険の四層で資料収集
  3. 不足分の役所協議(用途・広告物・騒音等)の予約と記録化
  4. 原状回復の概算見積と撤退工程の仮置き

 

区分 主な書類
当事者 登記事項証明書・印鑑証明書・決算書・本人確認
法規・敷地 都市計画図・用途地域証明・公図・測量図・境界確認書・地盤調査
建築・設備 配置図・平面図・構造概要・駐車・サイン計画・インフラ容量一覧
資金・保険 資金計画表・保険見積・原状回復概算

 

条件案づくりと社内稟議の流れ

条件案は「期間・賃料・一時金・退出条件」を核に、業態固有のKPIを織り込んで作ります。期間は投資回収年数+改装サイクル+撤退コストの予備期間を含め、賃料は売上(円/月)に対する賃料負担比率(%)やNOI(純営業利益)で妥当性を確認します。

一時金は保証金(返還性)・権利金(非返還)・承諾料(名義変更・増改築等)を区別し、返還/償却条件を明文化。退出条件は原状回復の範囲(建物・外構・看板・地中物)と期限(◯日以内)を数値化します。

 

〈簡易計算例(前提明示)〉前提:郊外ロードサイド店舗、売上1,000万円/月、目標賃料負担比率8%、投資額1.2億円、契約期間15年、原状回復1,500万円想定。

→目安賃料=80万円/月、15年総賃料=1.44億円、投資回収は営業利益と減価償却を加味して社内基準に適合するか確認。保証金は賃料6〜12か月分のレンジで交渉余地を設定(目安・地域差あり)。

社内稟議は、リスク一覧(用途・騒音・広告規制・夜間配送)、撤退時の資金繰り、保険付帯(火災・施設賠償)、不可抗力条項の草案、期日管理表(通知期限・着工・開店・引渡・満了)を添えて回します。稟議決裁後、LOI(基本条件)→ドラフト契約の順に進めます。

 

【重要ポイント】

  • KPI(賃料負担比率・回収年数・NOI)で定量化
  • 返還性のある保証金と非返還の権利金を明確に区別
  • 原状回復費と保証金相殺の条件を先に数値化

 

相見積と根拠づけの進め方

根拠づけは「同時点の公的価格×収益試算×工事・保険等の見積」で三点支持にします。

まず、同一年度の路線価、公示地価(公表日)、基準地価(調査年)を揃え、単価(円/㎡)レンジ→地積×単価で更地価格の概算を作り、地域の賃料相場や賃料査定書で賃料レンジを補強します。

 

次に、収益サイドは、目標賃料負担比率(例:売上の7〜10%目安・業種差あり)やNOIで支払余力を評価。

最後に、工事(建築・内装・看板・外構)と原状回復(解体・産廃・整地)の相見積を2〜3社で取得し、仕様・数量・単価・工期の差を表で可視化します。

保険(火災・施設賠償)と警備・清掃等の維持費見積も併せると、総支出がブレにくくなります。必要に応じて、不動産鑑定士の価格意見書や、建築士の技術的見解を添付すると、社内外の説得力が高まります。

 

【手順・ステップ】

  1. 公的価格を同時点で収集→単価レンジと更地価格の概算
  2. 賃料相場・査定書でレンジ確認→売上計画と負担比率の整合
  3. 工事・原状回復・保険等の相見積→差分表で可視化
  4. 必要に応じ鑑定・技術意見を取得→根拠一式を稟議添付

 

根拠軸 内容 確認資料
公的価格 路線価(年度)・公示地価(公表日)・基準地価(調査年) 各公表データ抜粋・同時点比較表
収益試算 売上・賃料負担比率・NOI・回収年数 事業計画・損益予測・感度分析シート
見積 建築・内装・看板・外構・原状回復・保険 数量内訳書・工程表・保険見積

 

契約・引渡し・期日の管理

契約は、LOI(基本条件)→契約ドラフト→合意→引渡しの順に進め、期日管理を台帳で一元化します。

契約書では、期間(年)・賃料(円/月)・支払日・賃料改定の基準、保証金(円)・敷金(円)・権利金(円)の区分と返還/償却、名義変更・増改築・用途変更・転貸の承諾要否と承諾料、原状回復の範囲と期限、遅延時の違約金(円/日)、再契約の協議開始時期(満了◯か月前)を明記します。

前提条件(建築確認済証、必要許認可、インフラ容量工事完了)は「停止条件」化して、未充足なら解約・返還の扱いを定義。

 

引渡し当日は、現況写真・鍵番号・メータ検針・境界標の確認を「引渡確認書」に残し、保険(火災・施設賠償)の始期、賃料起算日、看板掲出の届出等をチェックします。

満了に向けては、撤去対象のリスト化→見積→保証金相殺の手順を早めに走らせ、万一の紛争は自治体法律相談・法テラス等の公的窓口と専門家の助言で早期解決を図ります。

 

【手順・ステップ】

  1. LOI合意→契約ドラフト作成(期日・金額・承諾要否を数値化)
  2. 停止条件(確認済証・許認可・インフラ)の期限設定と監視
  3. 引渡し当日の確認書・写真台帳・保険始期・賃料起算日の確定
  4. 満了管理(再契約協議or撤去工程・保証金相殺・明渡立会い)

 

マイルストーン 実務ポイント 記録・帳票
契約締結 金額・期日・承諾要否・不可抗力条項の最終確認 契約書・覚書・図面・工程表
引渡し 現況写真・鍵・メータ検針・境界標確認 引渡確認書・写真台帳
運用中 賃料改定・増改築承諾・苦情対応のログ化 議事録・往復書面・メール
満了前後 再契約判断or撤去工程・保証金相殺の実行 見積書・相殺明細・明渡立会い記録

 

トラブルを避ける着眼点
  • 停止条件と解除条件でリスクを契約に織り込む
  • 写真台帳・工程表・相殺明細の三点で証拠を強化
  • 期日管理台帳(通知・支払・検査)を常時更新

 

地代・一時金・税金を数字で見る相場

事業用定期借地権の金額は「制度で自動決定」ではなく、根拠資料と当事者合意で決まります。

実務では、同一時点の公的価格(例:路線価の年度・公示地価の公表日・基準地価の調査年)をそろえ、更地単価(円/㎡)のレンジ→地積(㎡)を乗じて更地価格(円)を概算します。

次に、業態別の売上計画と賃料負担比率(売上に対する賃料の割合、%)やNOI(純営業利益)で「払える賃料レンジ」を出し、最後に保証金・権利金・承諾料・原状回復費などの一時金と合わせて資金計画に落とし込みます。

 

たとえば敷地1,500㎡、更地単価20万円/㎡の想定なら、更地価格は3億円。相当地代を年率の目安で置く考え方(例示)と、売上×賃料負担比率の双方で検証し、差が大きい場合は前提(営業時間・駐車台数・看板サイズ・人通り等)を調整します。

数値はあくまで「目安」で地域差が大きいため、同時点比較と相見積で裏づけるのが安全です。

 

【重要ポイント】

  • 同一時点の公的価格→更地価格→賃料レンジ→一時金の順で積み上げ
  • 売上ベース(賃料負担比率)と資産ベース(相当地代)の両面で検証
  • 地域差・物件差が大きい→相見積と根拠メモの保存が必須

 

地代水準のつかみ方の基本

地代は、①資産ベース、②収益ベース、③近隣事例の三つを重ねてレンジを作るとブレが減ります。

資産ベースは、更地価格(円)×想定利回り(年率、%)÷12で月額地代を見ます(想定利回りは「相当の地代」の考え方を参考に置く目安で、地域・用途で調整します)。

 

収益ベースは、売上(円/月)×賃料負担比率(%)で「払える賃料」の上限感を把握します。近隣事例は、道路条件・間口奥行・不整形・角地・私道負担などの差を簡易補正して参考値を得ます。

〈試算例(前提を明示)〉前提:敷地1,500㎡、更地単価20万円/㎡(同時点の公的価格を参考に設定)、→更地価格3億円。

 

・資産ベース(例示):相当地代年6%と仮置き→3億円×6%=1,800万円/年→150万円/月。
・収益ベース(飲食系想定):売上1,000万円/月、賃料負担比率8%→80万円/月。

・近隣事例:幹線沿い類似立地で90〜130万円/月(道路付加価値・駐車台数で幅)。→レンジ80〜150万円/月を起点に、営業時間・駐車台数・看板サイズ・敷地整備義務や原状回復の重さで調整します。

 

【重要ポイント】

  • 資産ベースと収益ベースの差は「前提条件」を疑う手がかり
  • 近隣事例は立地・形状・進入経路の差を補正して使う
  • 最終条件は一時金(保証金・権利金)とのトレードオフで決まる

 

アプローチ 入力 出力・使いどころ
資産ベース 更地価格(円)・想定利回り(%) 月額地代の下限感→所有者側の期待収益の把握
収益ベース 売上(円/月)・賃料負担比率(%) 月額賃料の上限感→借主側の支払余力の把握
近隣事例 周辺賃料(円/月)・補正要因 現実的な落としどころ→前提の妥当性検証

 

保証金・権利金の考え方

保証金は返還性のある預り金で、滞納・原状回復の担保として機能します。返還方法(相殺の可否・順序・利息の扱い)と返還期日を契約で明記します。

水準は「賃料の◯か月分」を目安に交渉されることが多く、事業特性(原状回復の重さ・設備の特殊性・土壌リスク)で幅が出ます。

 

権利金は非返還の一時金で、立地の便益・長期占有のメリットなどに対する対価として合意されることがありますが、必須ではありません。

保証金を厚くする代わりに権利金を抑える、逆に権利金を置いて賃料を下げるなど、総額のバランス設計が実務的です。

 

〈例(前提を明示)〉前提:目安賃料100万円/月、保証金8か月=800万円、権利金0〜数か月分で協議。原状回復の概算(建物延床400㎡、解体単価2.5万円/㎡→約1,000万円+外構撤去・産廃)を踏まえ、保証金相殺の条件を明確化します。

マンションのような多数当事者ではなく、当事者が地主と借主に限定されることが多いため、金額の妥当性は過去実績・同時点の公的価格・近隣事例で裏づけます。

 

【重要ポイント】

  • 保証金=返還性、権利金=非返還。名目と実質を区別
  • 相殺条件・返還期日・利息の有無を契約に明記
  • 原状回復見込みと一体で「必要額」を逆算

 

名目 実務メモ
保証金 返還性あり。相殺・返還期日・利息の取扱いを明記
権利金 非返還。立地・長期利用の便益に対する一時金
敷金 居住用等で用語が近いが、担保性は保証金と同趣旨。名目の混同注意

 

更新料や承諾料の扱い方

事業用定期借地権は「満了で終了」が原則のため、普通借地のような更新料は想定しないのが基本です。ただし、当事者が合意して再契約を行う場合に「再契約一時金」を設定する例はあります。

金額は、方式(更地価格の◯%、賃料の◯か月分 等)を併記した試算を提示し、過去実績・同時点の公的価格・近隣事例で妥当性を検証します。

 

承諾料は、名義変更(譲渡)・用途変更・増改築・看板大型化などの承諾対価として個別に設計し、名目の混同(更新料・名義書換料・承諾料)を避けます。

〈仮定例(説明用の数値)〉更地価格3億円、設定率0.5%の仮置き→再契約一時金150万円。賃料100万円/月の12か月分方式の仮置き→1,200万円。

結果が大きく乖離するため、物件の実態(立地の希少性・工期の都合・設備再利用・地代改定の同時実施)を材料に、双方が説明できるラインへ収れんさせます。

 

【重要ポイント】

  • 原則「更新料なし」だが、再契約一時金は合意で設定し得る
  • 承諾料は行為ごとに設計し、名目の混同を避ける
  • 方式は複数提示→同時点比較と過去実績で妥当性を担保

 

税金と会計区分の早見

税務・会計は「土地か建物か」「返還性の有無」「受領側か支払側か」で整理します。一般に、土地の貸付けに伴う地代・一時金(更新料・承諾料・名義書換料等)は消費税は非課税、建物賃貸のうち事業用で返還しない一時金は課税対象になり得ます。

受領側(地主)は原則「不動産所得」として計上し得ますが、実態が特殊・高額な場合は別区分の検討余地があります。

 

支払側(借主)は、返還性のある保証金は資産計上、非返還の権利金・一部の一時金は繰延や経費算入の可否を会計方針・税務取扱いに沿って整理します。

本稿執筆時点(2025年11月)の一般的な整理であり、詳細は最新の一次情報で必ず確認してください。

 

項目 消費税の取扱い(例) 会計・税務メモ(支払側/受領側)
地代(土地) 非課税 支払側:費用計上/受領側:収入計上(不動産所得の範囲で整理)
一時金(土地関連) 非課税 支払側:繰延や取得費等の整理/受領側:収入計上
一時金(事業用建物) 課税の可能性 支払側:費用化や繰延の検討/受領側:課税売上対応の整理
保証金(返還性あり) 対価性なし 支払側:資産計上→精算時処理/受領側:預り金→相殺・返還時処理
権利金(非返還) 対価性あり 支払側:繰延や費用算入の判定/受領側:収入計上

 

【重要ポイント】

  • 「土地か建物か」「返還性の有無」で消費税の扱いが変わる
  • 受領側は原則不動産所得、支払側は繰延・取得費・必要経費の整理
  • 最終判断は最新の一次情報を確認し、専門家に相談

 

用途違反・越境・解約リスクを防ぐ注意点

事業用定期借地権は「非住宅・満了で終了」が前提ですが、実際の運用では〈用途違反〉〈越境〉〈中途解約〉が絡むと一気に紛争化しやすく、解体・休業・機会損失まで含めたコストが膨らみます。

予防の基本は、①用途・規制の三層チェック(都市計画・営業規制・敷地条件)、②境界・工作物の事前把握(地上物・地中物の両面)、③契約条項の数値化(原状回復範囲・期限・違約金・保証金相殺)、④融資・担保・保険の整合、の四点です。

 

戸建て・マンションと違い、事業用は稼働時間・配送動線・看板・駐車台数などが近隣と直結するため、計画段階から工程表と台帳で可視化し、写真・図面・議事録を残すことが将来の証拠力になります。

金額や可否が判断しづらい箇所は、早めに専門家の第三者資料(鑑定・技術意見)を添えて、データ中心の合意形成に寄せるのが有効です。

 

リスク 典型事象 初動のポイント
用途違反 深夜営業・屋外広告・危険物取扱の規制抵触 条例値の確認→営業時間・看板・設備仕様を契約に数値化
越境 庇・看板・塀・基礎・配管・根の越境/地中障害 測量・写真台帳→是正or存置承諾の契約化(期限・費用)
中途解約 工期遅延・売上不振・許認可不取得等 停止・解除条件/違約金の上限設定/保証金相殺ルール

 

用途違反・越境のリスク把握

用途違反は、用途地域・地区計画・各種条例(騒音・振動・臭気・屋外広告・夜間照度など)の基準を満たさない状態を指します。

事業用では、営業時間・看板サイズ(㎡)・照明・駐車台数・搬出入時間が営業規制と直結し、違反時は是正命令や営業制限に発展します。

 

越境は、庇・看板・塀・空調室外機・地中基礎・配管・根などの物理越境に加え、私道・水路・電柱の占用や、敷地外への開口部・排気の噴出も論点です。

予防は三段階で行います。第一に、都市計画・用途地域・建ぺい率=敷地面積に対する建築面積の割合・容積率=敷地面積に対する延床面積の割合・高さ制限の事前確認。第二に、確定測量図・境界標・隣地承諾・工作物台帳の整備と、現況写真の撮影。

第三に、看板・出入口・搬入導線・排気の位置を配置図で数値化し、隣地に向かう要素は角度・高さで回避案を設計します。既に越境が判明した場合は、是正(撤去・移設)か存置承諾(対価・期限・責任分担)を選び、覚書で固定します。

 

【重要ポイント】

  • 用途規制と営業規制を分けて確認(時間・音・光・広告の基準)
  • 境界・地中の両面を測量・写真で可視化→是正or存置を契約化
  • 看板・導線・排気は配置図の数値(㎡・m・時刻)で管理

 

中途解約・違約金のチェック

事業用定期借地権は満了終了が基本ですが、現実には工期遅延・許認可不取得・売上不振・災害等で中途解約ニーズが生じます。

そこで、契約書では〈停止条件〉(例:建築確認・許認可・インフラ容量が一定期日までに整うこと)、〈解除条件〉(不可抗力・法令改正・行政処分等)、〈任意解約〉(一定の違約金支払で解約可)を区別して条文化します。

 

違約金は「賃料◯か月分」「明渡しまでの実損(原状回復等)上限◯円」「残存期間の○%」など、過度に高額にならない算定式を複数案比較し、保証金との相殺順序・残額返還期日・遅延損害金(円/日)まで数値化します。

解約プロセスは通知→立会い→是正→鍵返還で段階管理し、各段階の期限(◯日以内)と写真台帳・相殺明細の提出を義務化すると紛争が減ります。

テナント側は、撤退費(解体・産廃・整地・原状回復)をあらかじめ積算し、損益分岐とキャッシュフローで「解約の最適点」を可視化しておくと意思決定が速くなります。

 

【手順・ステップ】

  1. 停止・解除・任意解約の条項案を作成(条件・期限・証憑を明記)
  2. 違約金算定式を複数パターンで試算→保証金相殺の順序を確定
  3. 通知→立会い→是正→明渡しの各期限と帳票をテンプレ化
  4. 撤退費の見積と社内損益シミュレーションで意思決定

 

融資評価・担保の影響理解

事業用定期借地権は、満了で終了する性質上、金融機関は「期間×回収可能性」を厳格に見ます。

評価の主眼は、①建物・設備への融資の回収が契約期間内に完結するか、②賃料・保証金・解約条項がキャッシュフローに無理を生じさせないか、③担保設定・譲渡・転貸・賃料債権譲渡の可否が契約に明記されているか、の三点です。

 

担保面では、建物への根抵当権設定可否、賃料債権の譲渡・担保化の許諾、保険(火災・施設賠償)の質権設定などを確認します。

満了時に建物を撤去する前提なら、残価ゼロを見込んだ保守的な評価になるため、改装サイクル・修繕計画・撤退費の積立(保証金とは別枠)を計画に織り込むと審査が通りやすくなります。

地主側が借入する場合は、底地の評価(地代・再賃貸性・解体後の再開発計画)と、賃貸人としての債務不履行リスク(原状回復未了時の対応費)も問われます。

 

評価観点 借主(テナント) 貸主(地主)
返済可能性 賃料負担比率・NOI・回収年数・解約条項の整合 地代安定性・空白期間の短縮策
担保・権利 建物担保・賃料債権譲渡の許諾 底地評価・再賃貸計画・承諾料の安定性
満了時対応 撤退費の積立・工程表・保証金相殺 原状回復不履行時の対応費見込み

 

【重要ポイント】

  • 「期間内完結」の資金計画と撤退費の見える化が審査の核心
  • 担保・譲渡・転貸の許諾可否を契約で明文化
  • 保証金とは別に撤退費の引当方針を設けると堅い

 

公的相談先と専門家の活用

紛争化の兆しが出たら、早期の第三者関与でコストを抑えられます。契約解釈や解約条項の妥当性は、自治体の無料法律相談や法テラス(日本司法支援センター)で初期助言を得られます。

金額根拠は、不動産鑑定士協会の相談や鑑定評価・価格意見書で客観化できます。境界・越境・地中障害は、土地家屋調査士会・測量会社で公図・地積測量図・確定測量・存置承諾書の整備が有効です。

騒音・粉じん・臭気・照度は、環境計測の専門事業者の測定値を添えると説得力が上がります。

 

金融・会計・税務は、金融機関・税理士と早めに方針を擦り合わせ、保証金・権利金・一時金の区分、繰延・取得費・相殺の処理を確定します。

相談時は、契約書・覚書・見積・工程表・写真台帳・同時点の公的価格の抜粋を持参し、要点を一枚にまとめると判断が速まります。

 

【相談の使い分け】

  • 契約・解約・違約→自治体法律相談/法テラス/弁護士
  • 金額根拠→不動産鑑定士(評価書・価格意見)
  • 境界・越境→土地家屋調査士(測量・存置承諾)
  • 騒音・粉じん→環境計測業者(測定・是正計画)

 

紛争予防の最短ルート
  • 数値・期限・写真で可視化→合意書・覚書に固定
  • 保証金相殺と返還期日を明記→相殺明細を必ず保存
  • 同時点の公的価格・見積・工程表を常に最新版に更新

 

まとめ

要点は、①非住宅限定・満了終了、②期間と原状回復の先行設計、③地代・一時金は同一時点の公的価格で根拠づけ、④書類整備と相見積で透明化、⑤合意書で条件固定です。

まず契約書・覚書・図面を集め、用途・期間・費用案を作成しましょう。疑問は早めに専門家へ相談し、期日管理と記録保存を徹底します。