育休中に不動産投資ローンを申し込みたいものの、「育児休業給付は収入として見てもらえるのか」「復職前だと審査で不利にならないか」「必要書類や面談で何を聞かれるのか」が不安な方は多いはずです。
この記事では、不動産投資ローンと住宅ローンの違い、育休中に見られやすい勤務・収入のポイント、物件評価と返済余力の考え方、申込み準備と書類までを整理し、落ちやすい原因と対策を具体的に理解できます。
育休とローン審査の基礎知識
育休中の不動産投資ローン審査で迷いやすいのは、「収入が一時的に下がる(または給与が出ない)期間をどう見られるか」と「復職後の返済計画をどう説明するか」です。
ローン審査は金融機関ごとに基準が異なりますが、住宅ローンの審査項目としては、年収・勤続年数・返済負担率・担保評価などを重視する金融機関が多いことが公的調査で示されています(調査:国土交通省、令和5年度調査結果報告書、参照:2026年2月時点)。
- 「いまの収入」だけでなく「復職後の継続収入」を説明できるか
- 投資用は物件収支と本人属性の両方で見られやすい
- 育休給付は制度上の位置づけと金額根拠をそろえる
不動産投資ローンと住宅ローンの違い比較
住宅ローンは原則として居住用の取得を前提にしたローンで、申込人の返済能力(年収、勤続、返済負担率など)と担保評価を中心に判断されます。
一方で、不動産投資ローン(アパートローン等)は、賃貸経営による返済を想定するため、申込人の属性に加えて、家賃収入(円)と空室・修繕などの費用(円)を織り込んだ収支の妥当性がより重要になります。
国土交通省の「民間住宅ローンの実態に関する調査」でも、住宅ローンと賃貸住宅向け融資(アパートローン)を分けて実態把握しており、ローンの性格が異なることが前提に置かれています(調査:国土交通省、令和5年度、参照:2026年2月時点)。
| 比較軸 | 住宅ローン | 不動産投資ローン |
|---|---|---|
| 資金使途 | 居住用の取得が前提になりやすい | 賃貸経営の収益を前提にすることが多い |
| 収入の見られ方 | 給与等の安定性が中心 | 給与等+賃貸収支(円)の説明が重要になりやすい |
| 審査項目の例 | 年収、勤続年数、返済負担率、担保評価など | 上記に加え、物件収益性や空室耐性の見立てなど |
育児休業給付と非課税のポイント
育休中の収入説明で鍵になるのが、雇用保険の育児休業給付です。
育児休業給付金は「休業開始時賃金日額×支給日数×67%(育児休業の開始から181日目以降は50%)」で算定され、上限があること、育休中に賃金が支払われると減額される場合があることが制度案内で示されています(参照:厚生労働省の制度案内、2026年2月時点)。
また、育児休業給付は非課税であり、給与と同じように所得税の課税対象にはならない整理です(参照:厚生労働省の公表資料、2026年2月時点)。
税の最終判断は個別事情で変わり得るため、申告・判定は制度説明の範囲で理解するのが安全です。
- 給付額は一律ではなく、休業開始前賃金や上限で変わります
- 非課税でも「返済に充てられる現金」かは別で、金融機関の扱いは異なります
- 給付は申請・審査を経て支給されるため、見込みだけで組み立てない方が安全です
- 金額イメージ(目安):休業開始前の総支給額が平均で月額20万円程度の場合、180日目までの支給額は月額13.4万円程度、181日目以降は月額10万円程度とされています(参照:厚生労働省のQ&A、2026年2月時点)。
- 制度根拠の整理(目安):育児休業給付金の申請手続では、根拠法令(雇用保険法・施行規則)が手続案内で示されています(参照:e-Gov手続案内、2026年2月時点)。
申込みタイミングの選び方目安
申込みタイミングは、「金融機関が確認したい“今”の状況」と「借主が説明できる根拠資料」のそろい方で決めると判断がぶれにくいです。
育休中は直近収入や就労状況が変化しやすいため、復職予定(時期・雇用形態・所定労働時間)と、復職後の返済計画(家賃収入と費用の見込み)をセットで示せる状態にしておくと、説明の筋が通りやすくなります。
- 復職予定が確定しているか(時期・勤務条件)
- 直近の収入根拠がそろうか(育休前の給与、給付見込み等)
- 物件収支が説明できるか(家賃・空室・経費の前提)
- 育休前の収入実績(直近の源泉徴収票、給与明細など)と、育休中の収入見込み(給付の算定根拠)を分けて整理します。
- 復職後の勤務条件が変わる可能性(時短勤務、配置変更など)がある場合は、想定パターンごとの返済計画を作ります。
- 金融機関面談では、育休の期間だけでなく、復職後の継続収入と家計の固定費(円)を踏まえた余力を説明できる形にします。
審査で見られる勤務と収入
育休中の不動産投資ローン審査では、「育休=一律に不利」と決まるわけではなく、在籍の継続性と復職後の収入見込みを、根拠資料で説明できるかが大きな分かれ目になりやすいです。
投資用は、本人属性(勤務先・雇用形態・年収実績など)に加えて、物件収支で返済できるかも見られますが、まずは返済の土台となる“働き方と収入の整合性”が崩れていないことを示す必要があります。
育休前後で収入が変わる可能性がある場合は、想定を曖昧にせず、変化後の家計と返済計画が成立する前提に組み替えるのが安全です。
- 在籍が継続しているか(退職予定や契約終了がないか)
- 育休前の年収実績と、復職後の雇用条件が説明できるか
- 収入変化があっても返済が回る試算になっているか
| 確認項目 | 整理のしかた(目安) |
|---|---|
| 年収実績 | 前年の源泉徴収票などで客観的に示し、臨時収入がある場合は再現性を分けて説明します。 |
| 在籍・復職 | 育休中でも在籍が続くこと、復職予定時期と勤務条件を、会社の制度・証明で補強します。 |
| 収入変化 | 時短や配置変更で変動する場合は、変化後の手取り想定で返済計画を作り直します。 |
育休前の年収実績と復職見込みのチェック
育休中は給与が減る(または無給になる)期間があり、審査側は「一時的な低下」なのか「継続的な低下」なのかを区別して確認したがります。
そのため、育休前の年収実績は客観資料で示しつつ、復職後も同程度の稼働が可能か、勤務先の制度・本人の勤務条件から説明できる形にするのが基本です。
注意したいのは、復職見込みが“口頭の予定”だけだと根拠が弱くなりやすい点です。復職予定時期、雇用形態、所定労働時間、勤務地変更の可能性などを先に整理し、家計の固定費(円)と返済額(円)が両立する前提を作ると、説明がブレにくくなります。
- チェック:前年の源泉徴収票と、直近の給与明細(金融機関指定の期間)で年収の実績を説明できるか
- チェック:復職予定時期と勤務条件(フルタイム・時短など)が確定しているか
- チェック:賞与・残業など変動部分は、保守的な前提で返済計画に反映しているか
時短勤務・配置変更で収入が変わる注意点
育休明けに起こりやすいのが、時短勤務や部署異動などによる収入の変化です。ここでのポイントは、審査を通すために「元に戻るはず」と楽観の前提を置くのではなく、変化後の収入でも返済が破綻しない計画にしておくことです。
投資用ローンは、返済期間や金利条件によって毎月返済額(円)のブレが出ます。時短で手取りが下がる可能性があるなら、空室期間を見込んだ家賃収入(円)と経費(円)を控えめに置き、返済余力の幅を確保するのが現実的です。
配置変更で手当が減る、転勤で生活費が増えるなども同様に、家計側の変化として織り込む必要があります。
- 復職後の手取りを確認せず、育休前の年収前提で申込む
- 家賃収入を満額で置き、空室・募集費用(円)を軽く見積もる
- 生活費の増加(保育料、交通費など)を返済計画に入れていない
- 時短・配置変更の可能性がある場合は、想定される勤務条件ごとに手取り(円)の目安を置きます。
- 家賃収入(円)は空室期間を見込んで控えめにし、経費(円)と修繕費(円)も一定額を見込みます。
- それでも返済できる毎月返済額(円)の上限を決め、物件価格や借入額の目安に反映します。
配偶者収入と家計全体の見せ方ポイント
育休中は世帯収入の内訳が変わるため、配偶者の収入を含めた家計全体で「固定費と返済が回る」ことを示せると、説明の筋が通りやすくなります。
ただし、配偶者収入をどこまで評価するか、配偶者が契約当事者になるか(連帯保証・連帯債務など)は、金融機関や商品設計で異なるため、一般論としては“家計の支払い能力の見せ方”として整理するのが安全です。
具体的には、世帯の手取り(円)から、住居費・保育関連費・既存借入返済(円)などの固定支出を差し引き、投資用ローン返済(円)を無理なく支払える余力が残るかを、数字で見える形にします。
| 整理項目 | 見せ方の要点(目安) |
|---|---|
| 世帯収入 | 本人の復職後見込みと、配偶者の収入を分けて整理し、変動しやすい部分は保守的に置きます。 |
| 固定支出 | 家賃・住宅費(円)、保育関連費(円)、保険料(円)、既存ローン返済(円)を先に確定します。 |
| 返済余力 | 空室を見込んだ家賃収入(円)でも返済できるか、余力の幅で示します。 |
- チェック:配偶者の収入は「世帯の安定性」として説明しつつ、当事者関係は金融機関の要件に合わせる
- チェック:育休中の家計変化(保育・医療・交通など)を固定費として先に置く
- チェック:最悪ケース(空室が続く、時短が長引く)でも破綻しない余力を確保する
物件評価と返済余力
育休中の不動産投資ローン審査では、申込人の勤務・収入だけでなく「物件そのものの評価」と「返済が回る余力」がセットで確認されやすいです。
ここでいう返済余力は、家賃が満額で入る前提ではなく、空室や修繕などの費用(円)を差し引いたうえでも返済を継続できるかという意味です。
物件評価は、家賃水準や稼働率などの収益性に加え、担保としての価値(売却しやすさや法令面の懸念がないか)まで含めて見られることがあります。
申込み前に、数字の根拠となる資料と、保守的な前提での試算をそろえると説明が崩れにくくなります。
| 見る観点 | 確認資料の例 | 審査での意味合い |
|---|---|---|
| 収益性 | 賃料査定、募集事例、レントロール | 家賃収入(円)が現実的か、空室に耐えられるか |
| 費用 | 管理費(円)、修繕計画、保険料(円) | 実質の手残り(円)がどれくらい残るか |
| 担保評価 | 価格根拠、周辺成約の情報、土地建物の概要 | 万一のときに売却できる見込みがあるか |
| 法令・書類 | 建築確認済証、検査済証、登記記録など | 不確実性が大きいと、条件が厳しくなることがある |
物件の収益性と担保評価のポイント
収益性は「家賃収入(円)→空室や滞納の見込み→運用費用(円)を引いた手残り」で考えると現実に近づきます。
表面利回りだけだと、管理費(円)・修繕費(円)・募集費用(円)などが抜けて判断がずれることがあります。
担保評価は、物件の立地や築年だけでなく、買い手が付きやすい状態かという出口面も関係します。
例えば、検査済証のない建物や、容積率オーバーの疑いがある物件は、説明や是正の難易度によって、融資条件や売却性に影響する可能性があるため、論点を早めに洗い出しておくのが安全です。
| チェック項目 | 見方の目安 |
|---|---|
| 賃料の根拠 | 同条件の募集事例を複数集め、強み弱みで上下幅(円)を決めます。 |
| 空室の前提 | 空室期間(か月)を置き、年間家賃(円)を減らした前提で試算します。 |
| 運用費用 | 管理費(円)・修繕(円)・保険(円)などを年間で見積もり、手残りを確認します。 |
| 出口の売りやすさ | 書類がそろうか、法令面の懸念がないかを確認し、買主の不安材料を減らします。 |
- 検査済証がなく、適法性や増改築履歴を説明しにくい
- 容積率オーバーなど是正の難易度が読めない疑いがある
- 修繕履歴が乏しく、将来費用(円)の見込みが立てにくい
返済比率と月返済額の計算手順
返済比率は、収入に対して返済がどの程度の重さになるかを把握するための目安で、一般には「年間返済額(円)を年収(円)で割る」形で整理されます。
ただし不動産投資ローンでは、給与だけでなく賃貸収支(家賃収入(円)から空室控除や運用費用(円)を差し引いた残り)も含めて返済余力を見られやすく、評価の考え方は金融機関により異なります。
申込み前は、月々返済額(円)がいくらになり、家賃が想定どおり入らない月があっても支払いが続けられるかを、数字で説明できる状態にしておくと安全です。
- 借入額(円)・金利(%)・返済期間(年)・返済方式を置き、月返済額(円)を試算します。
- 月返済額(円)を12倍して年間返済額(円)にし、年収(円)や世帯の手取り(円)に対して無理がないか確認します。
- 家賃収入(円)は空室率(%)や空室期間(か月)で控えめに補正し、管理費・修繕費・税金等の運用費用(円)を差し引いたうえで、返済後に残る金額(円)を見ます。
- 計算例(目安):借入3,000万円(30,000,000円)、金利2.0%、返済期間30年、元利均等返済の前提では、月返済額はおおむね11万円前後(円)になるイメージです(条件により変動)。
- 計算例(目安):月家賃16万円(160,000円)でも、空室率5%や運用費用年40万円(400,000円)を入れた手残り(円)が、年間返済額(円)を上回るかで耐性を確認します。
自己資金と諸費用の準備チェック
育休中は家計の手元資金が細りやすいため、自己資金は「頭金(円)を入れるか」だけでなく、「購入時の諸費用(円)を払った後も運転資金(円)が残るか」が判断の中心になります。
購入時の諸費用には、登記関連(登録免許税(円)・司法書士報酬(円))、印紙税(円)、仲介手数料(円)、融資の事務手数料(円)や保証料(円)、火災保険料(円)などが含まれ得ます。
中古物件では、引渡し直後に修繕や設備交換が必要になる可能性もあるため、予備費(円)を別枠で確保しておくと資金繰りが安定します。
金額は取引形態や金融機関で変わるため、見積書や契約書類で「何にいくらかかるか」を先に固めることが前提です。
| 資金項目 | 内容の目安 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 自己資金 | 頭金(円)と手元資金 | 育休中の生活費(円)を含め、資金が枯渇しない水準か |
| 購入時諸費用 | 登記・印紙・仲介・融資関連(円)など | 概算ではなく、見積(円)で金額を確定させる |
| 運転資金 | 空室や突発修繕に備える予備費(円) | 空室期間(か月)と修繕の可能性を前提に置く |
- 諸費用(円)と生活費(円)は別枠で管理し、同じ財布にしない
- 中古は修繕・設備更新の可能性を見て、予備費(円)を厚めに確保する
- 家賃は空室を織り込んで控えめに置き、返済余力の幅を残す
申込み準備と必要書類
育休中の不動産投資ローンは、可否そのもの以上に「説明のつながり」で評価が割れやすいです。
育休前の年収実績、育休中の収入状況(給付の位置づけ)、復職の見込み、物件収支の前提が、同じストーリーとして矛盾なく結び付いていることを、書類で裏付けられる状態にしておくと手戻りが減ります。
必要書類は金融機関で指定が異なりますが、整理の基本は「本人確認」「収入証明」「勤務・在籍」「物件資料」「収支計画」の5群です。
育休中は、在籍と復職の根拠、そして時短など家計変化を織り込んだ収支計画が特に重要になります。
- 育休前の実績(年収)と育休中の状況(収入)を分けて提示する
- 復職予定と勤務条件を、根拠資料で説明できる形にする
- 物件資料と収支計画の前提(家賃・空室・経費)を一致させる
| 書類カテゴリ | 代表例(金融機関で指定が変わることがあります) |
|---|---|
| 本人確認 | 運転免許証、マイナンバーカード、住民票など |
| 収入証明 | 源泉徴収票、給与明細、住民税決定通知書または課税証明書など |
| 勤務・在籍 | 健康保険証、在籍証明、雇用契約に関する資料など |
| 物件資料 | 売買契約書(案)、重要事項説明書(案)、登記事項証明書、図面、レントロールなど |
| 収支計画 | 事業計画書、家賃・空室・経費の根拠資料、返済予定表など |
本人確認と収入証明の書類一覧
本人確認は、氏名・住所・生年月日を確認できる公的書類が基本です。収入証明は育休前の実績を客観的に示す資料が中心で、源泉徴収票や給与明細が代表例になります。
金融機関によっては、直近数か月分の給与明細(例:2〜6か月分)に加え、住民税の課税情報(住民税決定通知書または課税証明書)を求めることがあります。
育休中は給与が減るため、直近の明細だけでは実績の説明が弱くなる場合があり、育休前の年収水準が分かる資料とセットで整理するのが現実的です。提出範囲や有効期限は指定が優先されるため、案内に沿って準備します。
- 本人確認:氏名・住所の一致、現住所と住民票住所の差がないかを確認します。
- 収入証明:育休前の年収実績(年単位)と直近収入(月単位)を分けて整理します。
- 既存借入:他ローンがある場合は返済予定表などで月返済額(円)を示します。
育休関連の証明書類の集め方手順
育休中であること、在籍が継続していること、復職予定があることは、口頭より書面で示せるほど説明が通りやすくなります。
育児休業給付は申請手続を経て支給されるため、給付を前提にする場合は、制度上の位置づけと算定根拠、申請・支給決定の状況が分かる資料を、用意できる範囲でそろえます。金融機関が求める書類は一律ではないため、ここでは集め方の流れとして整理します。
- 勤務先に、育休の開始日・終了予定日、復職予定の扱いが分かる書面の発行可否を確認します(社内通知・証明など)。
- 育児休業給付について、申請状況や支給決定が確認できる資料の有無を整理し、提出できる範囲を決めます。
- 復職後に時短勤務などが想定される場合は、勤務条件のパターンが分かる資料や社内制度の説明を準備し、収支計画にも反映します。
- 復職の根拠がなく、口頭の予定だけで説明している
- 給付額を上振れ前提で置き、算定根拠が示せない
- 時短等の条件変更を織り込まず、後から前提が崩れる
事業計画と収支シミュレーションのポイント
投資用ローンでは、物件収支の説明が弱いと審査が進みにくくなることがあります。事業計画は作り込みの細かさよりも、前提が明確で再現できる数字になっていることが重要です。
家賃は同条件の募集事例などで根拠を示し、空室はゼロにせず一定期間(か月)や空室率(%)を置きます。
費用は、管理費(円)・修繕費(円)・保険料(円)・固定資産税等(円)を年額で入れ、返済後にどれだけ残るかを示します。
育休中は家計支出が増えやすいため、物件単体の収支だけでなく、家計の固定費(円)を踏まえた返済余力まで説明できると矛盾が減ります。
| 前提項目 | 置き方の目安 |
|---|---|
| 家賃(円) | 同条件の募集事例を複数集め、中央値を基準に上下幅を設定します。 |
| 空室(%) | 繁忙期・閑散期も考慮し、空室期間(か月)または空室率を置きます。 |
| 経費(円) | 管理・修繕・保険・税金を年額で見積もり、見積書が取れるものは根拠を残します。 |
| 返済(円) | 金利(%)と返済期間(年)を複数置き、厳しい条件でも崩れないか確認します。 |
- 家賃は上振れを狙わず、空室を織り込む
- 修繕費(円)と予備費(円)を最初から入れる
- 時短を想定した家計でも返済できる試算を用意する
面談で聞かれやすい質問の注意点
面談では、提出書類の整合性を確認しながら「前提が崩れたときの対応」を問われやすいです。育休中は、復職時期、時短の予定、収入見込みの根拠、家計の固定費、そして空室や修繕が重なった場合の資金繰りが焦点になりやすいです。
答え方は、楽観的に断定せず、確認できている事実と未確定事項を分けて説明するのが基本です。
検査済証のない建物や容積率オーバーの疑いがある物件など、説明負担が大きい論点がある場合は、現状把握と対応方針(是正、条件調整、別物件検討)をセットで示すと話が通りやすくなります。
- 注意点:復職や収入回復を断定せず、根拠資料に沿って説明します。
- 注意点:空室や修繕の前提をゼロにせず、想定と対応策を示します。
- 注意点:保育関連費など家計変化を反映し、返済余力を数字で示します。
通らない時の打ち手
育休中の不動産投資ローンが通らない場合は、急いで申込み先を増やすよりも、否決の要因を整理して条件と資料を整え直す方が再挑戦の成功率を上げやすいです。
審査理由が詳細に開示されないこともありますが、面談での確認事項や書類の矛盾から、弱点の位置を推測できます。
育休中は、復職後の継続収入と、空室・修繕を織り込んだ返済余力の説明が薄いと評価が下がりやすいため、修正点を絞って準備し直すのが現実的です。
- 否決の論点を整理し、改善できる項目から手を付ける
- 収支は控えめ前提で作り直し、根拠資料をそろえる
- 借入額・返済期間・自己資金を調整して成立する形に組み替える
否決になりやすい理由のパターン
否決は単一要因より、複数の弱点が重なって判断されることが多いです。
育休中で起こりやすいのは、復職後の勤務条件や収入見込みを書面で示せない、時短や配置変更の可能性を収支に入れていない、家賃収入を満額前提にして空室・費用(円)を軽く置いている、といった説明面の弱さです。
加えて、レントロールの精度不足や修繕履歴の欠落など資料の弱さ、検査済証の有無が不明・増改築履歴が追えないなど法令・書類面の不確実性があると、担保評価や出口の見立てが難しくなり、条件が厳しくなることがあります。
- 復職見込みや勤務条件の根拠が弱く、継続収入の説明が通らない
- 家賃・空室・経費(円)の前提が楽観的で、返済余力が薄い
- 既存借入や生活費増を踏まえた家計整理が不足
- 物件資料が不足し、担保評価と出口の説明が難しい
金融機関ごとの見方の違い比較
不動産投資ローンは金融機関ごとに重視点が異なるため、同じ申込内容でも結果が変わることがあります。
一般に、属性(勤務・年収・勤続)を厚めに見るところもあれば、物件収益(家賃の確からしさ、稼働状況)や担保の安全性(売却しやすさ、資料の整備)をより強く見るところもあります。
育休中は復職見込みの説明が弱いと不利になりやすいため、物件収支の説得力と資料の整合性で補強できるかがポイントになります。
| 区分 | 見られやすい観点(傾向) | 育休中の対策の方向性 |
|---|---|---|
| 銀行系 | 属性と担保の安全性、資料の整備状況 | 復職見込みの根拠を厚くし、収支は保守的に作る |
| 地域金融機関 | エリア特性、物件収益の確からしさ、運用計画 | 募集事例やレントロールを補強し、空室耐性を示す |
| ノンバンク系 | 条件の柔軟性がある一方、金利(%)や条件が変動しやすい | 返済額(円)の上振れに耐えられる余力を先に確認する |
団体信用生命保険と健康告知の注意点
投資用ローンでも、団体信用生命保険(団信)への加入が条件になる商品があります。団信は借主に万一があった場合にローン残高の返済を補う仕組みですが、加入には健康状態の告知が必要になるのが一般的で、告知内容の正確さが重要です。
告知は事実と異なる申告が後日のトラブルにつながり得るため、通す目的で曖昧に書くことは避けます。
育休中の申込みでは、育休より団信の可否で止まるケースもあるため、早めに告知事項を確認し、必要なら商品変更や条件調整などの代替策も検討するのが安全です。
- 告知が必要な範囲を把握せず、準備不足のまま申込む
- 告知内容が曖昧で、追加資料の提出になり審査が長引く
- 団信前提の返済計画なのに、加入できない場合の代替案がない
- 注意点:健康告知の要否や内容は商品で異なるため、事前に確認して準備します。
- 注意点:告知は事実ベースで行い、判断が必要な点は金融機関・保険側の確認を前提にします。
条件変更や再申込みまでの目安
再申込みは、否決理由が解消できる形に条件を動かすことが前提です。復職見込みの説明が弱かったなら、復職時期や勤務条件が書面で示せるタイミングに寄せる、時短を前提に返済額(円)を下げる、自己資金(円)を増やして借入額(円)を抑える、といった方向が現実的です。
物件側の論点が原因なら、資料の整備(レントロール、修繕履歴、図面)や、説明負担が重い物件(例:検査済証が不明、増改築履歴が追えない)の回避も選択肢になります。
信用情報や既存借入が絡む場合は改善に時間がかかることがあるため、拙速に繰り返さず、整え切ってから臨む方が合理的です。
まとめ
育休中の不動産投資ローン審査は、育休そのものよりも、復職見込みを含む継続収入の説明、返済余力の試算、物件の収益性と担保評価、そして書類の整合性が重視されやすい点が要点です。
申込み前に、育休前の年収実績と勤務条件の変化を整理し、家賃収入と費用を織り込んだ収支計画を用意したうえで、金融機関ごとの見方の違いも踏まえて条件調整を行うことで、否決リスクを抑えやすくなります。






















